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特集 麻酔科学の進歩――より効果的で安全な全身管理のために
新しい局所麻酔薬
-――より長い鎮痛効果を目指して
Development of novel long-acting local anesthetics
小田 裕
1
Yutaka ODA
1
1大阪市立十三市民病院麻酔科
キーワード:
局所麻酔薬
,
ブピバカイン徐放剤
,
リドカイン誘導体
,
選択的Naチャネル遮断薬
,
スゼトリジン
Keyword:
局所麻酔薬
,
ブピバカイン徐放剤
,
リドカイン誘導体
,
選択的Naチャネル遮断薬
,
スゼトリジン
pp.220-223
発行日 2025年7月19日
Published Date 2025/7/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294030220
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24時間以上の鎮痛効果を有し,毒性の少ない局所麻酔薬の開発が進められている.これらはブピバカイン徐放剤,リドカイン誘導体,選択的Naチャネル遮断薬,テトロドトキシンなどの生物毒に大別される.徐放剤としては,リポソームブピバカインのExparel®や,これにメロキシカムを加えたZynrelef®,ブピバカインをマトリックスに加えたSABERブピバカイン(Posimir®)がすでに市販されている.また,末梢神経に分布し,疼痛に関与するNaチャネルを選択的に遮断するスゼトリジンが,術後鎮痛に有効であることが示されている.リドカイン誘導体のQX-314やテトロドトキシンなどについては,作用時間の延長や副作用の軽減が,今後の臨床応用に向けての課題である.

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