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特集 生体信号を活用した医療AIの臨床応用に向けて
小児脳波解析によるてんかん発作予後予測
Prediction of seizure prognosis by pediatric EEG analysis
鈴井 良輔
1,2
Ryosuke SUZUI
1,2
1あいち小児保健医療総合センター神経内科
2名古屋大学大学院工学研究科物質プロセス工学専攻先進プロセス工学
キーワード:
小児
,
脳波
,
てんかん
,
予後予測
Keyword:
小児
,
脳波
,
てんかん
,
予後予測
pp.261-265
発行日 2024年10月26日
Published Date 2024/10/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291040261
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てんかんは頻度の高い疾患であり,治療の基本は抗発作薬(抗てんかん発作薬)の内服であるが,抗発作薬の効果は内服を開始するまで明らかでない場合も少なくない.てんかん発作予後を予測することはてんかん患者における生活の質の向上に貢献するが,現時点で広く利用されているAIモデルはいまだない.小児の脳波は個人間,記録間,記録内で差が大きく,多様な特徴を有するため,AIを用いた解析では脳波から定量値を算出し,入力データとして用いられる場合が多い.特に年齢が不揃いな場合には対処が必要である.深層学習を用いた汎化性能の高いモデルが期待される一方で,その利用には多数のデータが必要となる可能性が高い.定量値を用いた予後予測においてはさまざまな定量値が提唱されている.これらの定量値は臨床医の持つ “印象” を客観的に表出しうるものであり,AIモデルの利用も容易になりつつある.
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