Japanese
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特集 好酸球細胞外トラップと疾患―― “エフェクター細胞” の新しい視点
喘息と好酸球性炎症
Bronchial asthma and eosinophilic inflammation
上出 庸介
1
Yosuke KAMIDE
1
1国立病院機構相模原病院臨床研究センター薬剤過敏症研究室
キーワード:
気管支喘息
,
好酸球性炎症
,
ガレクチン-10(Gal-10)
,
EETosis
Keyword:
気管支喘息
,
好酸球性炎症
,
ガレクチン-10(Gal-10)
,
EETosis
pp.199-202
発行日 2024年10月19日
Published Date 2024/10/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291030199
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アレルギー性疾患のひとつである喘息は,さまざまな免疫細胞が複雑に関与し,気道過敏性や気流閉塞を起こしている.なかでも好酸球は治療ターゲットとして,あるいは診断や病態評価として重要である.吸入ステロイド(ICS)により多くはコントロールされるようになった喘息であるが,難治性喘息やステロイドに伴う健康寿命など問題はまだまだ多い.好酸球性炎症の評価は喘息診断および治療計画に重要であるが,たとえば簡便で頻用される血中好酸球は喀痰中好酸球などと比べ正確性を欠き,このため簡便かつ正確な評価機構の開発が急務である.好酸球による免疫応答のひとつであるEETosisは好酸球性炎症を反映するとされ,喘息を含むさまざまな好酸球増多疾患で関与が報告される.本稿では,喘息におけるEETosisの病態への関与や好酸球性炎症定量の可能性など,喘息診療に今後役立ちうるトピックについて述べる.
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