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特集 SGLT2阻害薬を再考する――機序・効果・安全性の最新情報
はじめに
Introduction
金﨑 啓造
1
Keizo KANASAKI
1
1島根大学医学部内科学講座内科学第一
pp.1033-1033
発行日 2024年9月21日
Published Date 2024/9/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290121033
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- Abstract 文献概要
当初は糖尿病に対するインスリン非依存性の血糖降下薬として登場したSGLT2(sodium-glucose cotransporter 2)阻害薬であったが,EMPA-REG OUTCOMEの発表は,SGLT2阻害薬による心血管イベント,腎予後の双方に対する評価を一変させた.以後,CANVAS,DECLARE-TIMI 58,CREDENCEと,相次いでSGLT2阻害薬の糖尿病症例における心血管イベント抑制(主に心不全抑制),腎保護効果が示され,さらに糖尿病を有さない症例に対する心不全,慢性腎臓病に対する改善効果も示された.臓器保護,合併症進展抑止のみならず,治療介入の観点からもSGLT2阻害薬はもはや不可欠である.SGLT2阻害薬処方下における残余リスクをどうするか,SGLT2阻害薬を処方できない症例などをどうするのかを問う時代になっている.時代は “Post-SGLT2 inhibitor Era” を迎えたともいえる.
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