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連載 緩和医療のアップデート・Vol.14
AYA世代がん患者の療養支援の課題
Current issues regarding supportive care for adolescent and young adult patients with cancer
石木 寛人
1
Hiroto ISHIKI
1
1国立がん研究センター中央病院緩和医療科
キーワード:
AYA世代
,
支持療法
,
がん
,
QOL
Keyword:
AYA世代
,
支持療法
,
がん
,
QOL
pp.324-330
発行日 2024年7月27日
Published Date 2024/7/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290040324
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◎15~39歳の思春期・若年世代であるAYA世代は国内で年間2万人ががんに罹患する.AYA世代がんは希少がんが多く,同世代のがん患者や自身のがんに関する情報が乏しく,ピアサポートや正しい情報へのアクセスが限られる.また,AYA世代は就学,就労,結婚,出産等のライフイベントを経験する年代であり,がんの療養中に個々に異なる身体的問題,精神心理的問題および社会的問題を経験する.患者のライフステージに応じた個別性の高いがん対策は標準化が難しく,また,施設での経験値が蓄積しづらい.
◎2023年に策定された第4期がん対策推進基本計画では,AYA世代がんに関する課題と施策が取りまとめられている.このなかで,AYA世代の支援は,医療を超えた多職種連携が必要であり,連携の前提となる実態把握や議論がまだ未成熟であるとされる.
◎国立がん研究センター中央病院では2015年よりAYA世代の支援を行う「AYAサポートチーム」が活動してきた.本稿ではAYAサポートチームの活動を紹介し,AYA世代がん患者の療養支援の課題について検討する.
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