Japanese
English
症例報告
緩和ケア病棟でのリハビリテーションが有用であったAYA世代終末期がんの1例
Rehabilitation in a palliative care unit for Adolescent and Young Adult(AYA)patient with terminal cancer: a case report
添田 遼
1
,
三橋 麻菜
1
,
奥津 輝男
2
Ryo Soeda
1
,
Mana Mitsuhashi
1
,
Teruo Okutsu
2
1医療法人社団三喜会鶴巻温泉病院リハビリテーション部
2医療法人社団三喜会鶴巻温泉病院診療部内科
1Department of Rehabilitation, Tsurumaki-onsen Hospital
2Department of Internal Medicine, Tsurumaki-onsen Hospital
キーワード:
AYA世代
,
がん
,
緩和ケア病棟
,
終末期
,
ADL
Keyword:
AYA世代
,
がん
,
緩和ケア病棟
,
終末期
,
ADL
pp.1205-1209
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202110
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要旨 【はじめに】Adolescent and Young Adult世代がん患者(AYA患者)は,患者数が少ないが,特有の支援体制を必要とする.筆者らは緩和ケア病棟で終末期AYA患者に対してリハビリテーション介入を行った.【症例】23歳女性,舌がんStage Ⅳ.入院時の歩行は病室内のみ自立していた.リハビリテーションは体調を考慮しながら,残存機能を活かして,恋人や家族との時間を支援すべく介入した.【経過】入院から28日目まで日常生活動作(activities of daily living;ADL)が改善し,外出や外泊が行えた.入院から33日目以降は,疼痛や運動麻痺により身体機能が低下したが,代償動作の指導や補助具の使用を提案した.その結果,身体機能が低下した状態でも,恋人宅への外泊や,家族や恋人への手紙の執筆を支援することができた.【結語】終末期のAYA患者の希望を支えるためには,特徴ある背景を考慮できる多職種チームに,リハビリテーション専門職を加える価値があると考える.
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