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第1土曜特集 “かたちづくり” を制御する分子メカニズム
形態形成の理論と進化
細胞集団運動・組織形成とトポロジー
Cell population movement, tissue formation and topology
川口 喬吾
1,2
Kyogo KAWAGUCHI
1,2
1理化学研究所開拓研究本部・生命機能科学研究センター生体非平衡物理学理研白眉研究チーム
2東京大学大学院理学系研究科知の物理学研究センター(物理学専攻)
キーワード:
細胞集団運動
,
組織学
,
トポロジー
Keyword:
細胞集団運動
,
組織学
,
トポロジー
pp.69-72
発行日 2024年7月6日
Published Date 2024/7/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290010069
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多細胞生物の組織や器官は,細胞集団が織りなす複雑な相互作用によって形成される.細胞の配列や運動は,組織の構造と機能を決定づける重要な要素であるが,近年,その構造と運動の関係に注目する物理学の分野として,アクティブマター物理とよばれる領域が発展してきている.特に哺乳類細胞ではネマチック秩序とよばれるパターンがよくみられ,さらにその中にあるトポロジカル欠陥という幾何学的構造が,細胞集団運動にも影響を及ぼすことが明らかになってきた.本稿では,神経幹細胞の培養系における細胞配列パターンとダイナミクスを紹介し,さらに組織形成におけるトポロジーの役割について,これまでに調べられている例を概観する.
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