Japanese
English
第1土曜特集 “かたちづくり” を制御する分子メカニズム
はじめに
Introduction
栗原 裕基
1
Hiroki KURIHARA
1
1東京大学アイソトープ総合センター,熊本大学国際先端医学研究機構
pp.1-1
発行日 2024年7月6日
Published Date 2024/7/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290010001
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- Abstract 文献概要
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した米国の建築家ルイス・サリヴァンは,“Form ever follows function.(形態は常に機能に従う)” という理念を提唱し,鉄骨構造による建築の高層化によって近代建築の基礎を築いた.自然界でも,生物の形態はその機能に最適化するよう進化してきたように見える.たとえば鳥の翼や魚の流線型の体など,枚挙に暇がない.機能獲得を目標として生物が進化したわけではないことは自明にしても,こうした合目的的で美しい生物の形態をみるとき,それはあたかも,神様がルイス・サリヴァンの言葉通りにつくりだした賜物のようである.
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