Japanese
English
第5土曜特集 血管・リンパ管研究の最前線と治療への展開
血管の炎症と老化
動脈硬化性疾患克服に向けた新規脂質異常症治療薬の開発
Development of dyslipidemia therapeutics to overcome atherosclerotic diseases
深水 大天
1
,
尾池 雄一
1
Hirotaka FUKAMI
1
,
Yuichi OIKE
1
1熊本大学大学院生命科学研究部分子遺伝学講座
キーワード:
アンジオポエチン様タンパク質3(ANGPTL3)
,
家族性高コレステロール血症(FH)
,
動脈硬化性疾患
Keyword:
アンジオポエチン様タンパク質3(ANGPTL3)
,
家族性高コレステロール血症(FH)
,
動脈硬化性疾患
pp.1066-1069
発行日 2024年6月29日
Published Date 2024/6/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289131066
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
脂質異常症は心血管疾患(CVD)など動脈硬化性疾患の発症・進展の主な要因であるが,脂質異常症である高LDLコレステロール(LDL-C)血症の “the lower,the better” が達成できない症例が存在することが問題となっている.また,CVDの発症リスクを減らすため,血中トリグリセリド(TG)値の管理も重要である.以上の観点から,LDL受容体を介したLDL-Cクリアランス増強とは異なる機構により,血中のLDL-CとTGの代謝制御に関わるアンジオポエチン様タンパク質3(ANGPTL3)が家族性高コレステロール血症(FH)に対する新規治療標的として注目されている.本稿では,動脈硬化性疾患克服に向けたANGPTL3を標的とした新規脂質異常症治療薬開発の現状について概説する.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.