Japanese
English
TOPICS 小児科学
小中高校生の片頭痛と薬剤の使用過多による頭痛について
Migraine and medication-overuse headache(MOH)among children and adolescents
勝木 将人
1
Masahito KATSUKI
1
1長岡技術科学大学情報・経営システム工学分野,三之町病院脳神経外科,燕三条すごろ脳脊髄クリニックオンライン頭痛外来
pp.458-459
発行日 2024年5月11日
Published Date 2024/5/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289060458
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
片頭痛の社会的負担
片頭痛とは,光・音・におい過敏や吐き気を伴い,体動困難や中等度以上の痛みの強さなどを特徴とする一次性頭痛である.日本における年間有病率は約8.4%で,20~40歳代の若年女性に多い1,2).片頭痛による欠勤や休業,学業や労働のパフォーマンス低下などによる経済損失は1人あたり176万円/年といわれている.片頭痛は,① “頭痛ダイアリー” を使用した頭痛の記録と生活習慣の見直し,②痛いときに飲む “急性期治療薬”,③片頭痛の重症度や頻度を改善する “予防薬” の3本柱の治療により,生活への支障をコントロールすることができる.そのため,「頭痛の診療ガイドライン2021」3)では月に2回以上片頭痛があるなど,普段の生活に支障をきたしている場合は予防治療の開始が推奨されている.生活の質の向上および日本の経済発展のために,片頭痛の啓発4)を広く行い患者が病院を受診し,ガイドラインに基づく適切な治療を行うことが重要である.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.