実践!頭痛診療-頭痛に悩む患者をどう診てどう治す? 二次性頭痛
薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)の診断と治療
海野 佳子
1
1河北総合病院 神経内科
キーワード:
Tryptamines
,
インフォームドコンセント
,
記録
,
鎮痛剤
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
分類
,
有病率
,
頭痛-一次性
,
頭痛-二次性
Keyword:
Analgesics
,
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Classification
,
Informed Consent
,
Records as Topic
,
Tryptamines
,
Prevalence
,
Headache Disorders, Primary
,
Headache Disorders, Secondary
pp.779-783
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015211930
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薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,medication overuse headache:MOH)は,頭痛のある患者が鎮痛薬やトリプタン製剤を頻回に使用することで新たに起こる頭痛である.MOHの診断は「国際頭痛分類 第3版 beta版」(ICHD-3β)に従い行い,問診だけでなく頭痛ダイアリーで前向きに記録することが有用である.MOHは単に心理的要因により起こるのではなく,遺伝的要因や中枢神経系の機能的・器質的変化が関連していると考えられている.MOHの治療は,もとの頭痛を適切に治療しながら,乱用薬物を中止するのが基本であり,医療者と患者双方が十分な知識をもち,協力して治療にあたることが重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015