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第5土曜特集 アルツハイマー病――研究と治療の最前線
社会医学・政策
新時代のアルツハイマー病治療に求められる専門医教育
To revise the post-graduate training program for dementia specialist doctors who are engaged in the new generation Alzheimer’s disease treatments
秋山 治彦
1
Haruhiko AKIYAMA
1
1横浜市立脳卒中・神経脊椎センター臨床研究部
キーワード:
認知症専門医
,
疾患修飾薬
,
共生社会の実現を推進するための認知症基本法
Keyword:
認知症専門医
,
疾患修飾薬
,
共生社会の実現を推進するための認知症基本法
pp.1133-1136
発行日 2023年12月30日
Published Date 2023/12/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu287131133
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認知症の専門医療においては,部位ごとに著しく機能分化した脳という複雑な臓器において,複数の疾患・病変がさまざまな程度に重なり合うなかで,可能なかぎり的確な診断に至らなくてはいけない.また,何十年間にもわたる経過のなかで,どのステージであっても “その時に” 適切な治療と支援を提供する必要がある.支援には,種々の社会制度を含め,認知症の人と家族を支える各種サービスの利用についての指導も含まれる.2023年に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」(以下,認知症基本法)が成立し,今後,共生社会の実現を推進するために新たな施策が登場し,より多様な支援が可能になると期待される.また,アルツハイマー病のはじめての疾患修飾薬が登場し,それに伴い,従来,研究の場に限られていた最新の検査技術も(新薬とともに)臨床に入ってくる.このように認知症専門医教育は,さまざまな方面に拡がる形で充実させていく必要があり,そこに責任を有する専門学会(日本認知症学会と日本老年精神医学会)の果たすべき役割は非常に大きい.
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