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第5土曜特集 アルツハイマー病――研究と治療の最前線
臨床・治療薬
全身性アミロイドーシスからアルツハイマー病へのimplication
Implication from systemic amyloidosis to Alzheimer disease
関島 良樹
1
Yoshiki SEKIJIMA
1
1信州大学医学部脳神経内科 リウマチ・膠原病内科,同バイオメディカル研究所
キーワード:
全身性アミロイドーシス
,
アルツハイマー病
,
ATTRアミロイドーシス
,
トランスサイレチン
Keyword:
全身性アミロイドーシス
,
アルツハイマー病
,
ATTRアミロイドーシス
,
トランスサイレチン
pp.1039-1046
発行日 2023年12月30日
Published Date 2023/12/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu287131039
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ATTRアミロイドーシス,ALアミロイドーシス,AAアミロイドーシスなどの全身性アミロイドーシスは,かつては生命予後不良な難治性疾患であったが,アミロイド前駆タンパクの産生を強力に抑制する核酸医薬や生物学的製剤が実用化され,疾患の進行停止や改善が達成可能となっている.また,ゲノム編集薬やアミロイド線維に対する抗体薬の有効性が第Ⅰ相試験で示唆され,現在,第Ⅱ,Ⅲ相試験が計画されている.脳限局性アミロイドーシスであるアルツハイマー病においても,中枢神経への核酸医薬の送達技術が開発され,APP mRNAを標的とした低分子干渉RNA(siRNA)薬の第Ⅱ相試験が進行中である.アミロイドの形成から除去に至るまでのさまざまなステップで治療介入することにより,全身性アミロイドーシスおよびアルツハイマー病などの脳アミロイドーシスの克服が可能になると期待される.
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