遺伝カウンセリングとわが国の医療制度

Public health insurance system for genetic counseling

◎遺伝学的検査や遺伝カウンセリングにかかる費用は保険適用か否かにより，クライエントの自己負担額は大きく異なる．遺伝カウンセリング担当者はわが国の医療制度を正しく理解したうえで，来談したクライエントの医療経済的・社会的な状況に基づき，適切な情報を適切な時期に提供し支援につなげていく必要がある．そこで，本稿では，遺伝カウンセリングに関係する医療保険制度と，医療費助成制度として主な5つ：乳幼児等医療費助成制度，高額療養費制度，小児慢性特定疾病・指定難病の医療費助成制度，心身障害者医療費助成制度，自立支援医療費制度を紹介する．さらに，遺伝医療における保険未収載項目，遺伝カウンセリング加算に関連する課題についても取り上げる．