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第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
呼吸器
呼吸器領域における低侵襲手術の歴史と実際
History and current status of minimally invasive thoracic surgery
須田 隆
1
Takashi SUDA
1
1藤田医科大学岡崎医療センター呼吸器外科
キーワード:
単孔式手術
,
胸腔鏡手術
,
ロボット支援手術
Keyword:
単孔式手術
,
胸腔鏡手術
,
ロボット支援手術
pp.1219-1226
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141219
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現在行われているすべての手術手技の発展は,偉大な先人たちの努力によるものであるが,手術を人間の手で行う限り,そろそろ限界に近づいているのかもしれない.呼吸器低侵襲手術は今2つの道を進んでいる.1つはより低侵襲を目指す道,もうひとつは低侵襲でありながら高精度な手術を目指す道である.現時点では,前者は単孔式手術であるし,後者はロボット支援手術である.現在,肺癌手術や胸腺摘出術において最も低侵襲と思われる単孔式手術や難易度の高い手術も可能なロボット支援手術が広く行われるようになっているが,この2つの道は単孔式ロボット支援手術の出現により融合しようとしている.人間の手で行う手技の発展には限界があると思われるが,ロボットシステムを含めた工学の発展に限界はない.機器の発展は呼吸器外科領域においても,より低侵襲で,より高精度な手術を可能にするであろう.
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