Japanese
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第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
消化器外科
低侵襲肝切除
-――腹腔鏡およびロボットを用いたアプローチ
Minimally invasive liver resection
――Laparoscopic and robotic approaches
加藤 悠太郎
1
Yutaro KATO
1
1藤田医科大学 消化器外科学講座 ばんたね病院
キーワード:
低侵襲肝切除
,
腹腔鏡肝切除
,
ロボット支援肝切除
,
解剖学的肝切除
,
肝外グリソン鞘アプローチ
Keyword:
低侵襲肝切除
,
腹腔鏡肝切除
,
ロボット支援肝切除
,
解剖学的肝切除
,
肝外グリソン鞘アプローチ
pp.1148-1153
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141148
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低侵襲肝切除はこの10~15年の間に長足の進歩を遂げ,多くの肝切除術式の標準的アプローチとなった.開腹肝切除に比較して,創部の小ささや整容性,創痛の低減という身体的メリットだけでなく,気腹や拡大視野での操作による術中出血量の低減,術後合併症率の低下,早期回復による在院日数の短縮などのメリットをもたらした.また,悪性疾患における長期成績も開腹手術に比べて遜色なく,抗がん治療モダリティとして信頼性の高いアプローチとなった.さらに,低難度のみならず高難度術式にも適応が拡大され,多くの患者にメリットを提供できるようになった.また最近,新規プラットフォームであるロボット支援手術も保険収載された.ロボットの機能的利点をいかすことで,肝切除の低侵襲性や安全性がさらに向上し,また腹腔鏡手術では適用困難な手技にも適用することで,より多くの患者に低侵襲肝切除を提供できると期待する.
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