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第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
消化器内科
胃・十二指腸腫瘍に対する診断・治療の進歩と今後の展望
Progress in diagnosis and treatment of gastric and duodenal tumors and future prospects
水谷 浩哉
1
,
辻 陽介
1
,
藤城 光弘
1
Hiroya MIZUTANI
1
,
Yosuke TSUJI
1
,
Mitsuhiro FUJISHIRO
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科/次世代内視鏡開発講座,同消化器内科
キーワード:
胃癌
,
内視鏡AI
,
超拡大内視鏡
,
非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)
Keyword:
胃癌
,
内視鏡AI
,
超拡大内視鏡
,
非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)
pp.1072-1078
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141072
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胃・十二指腸の腫瘍性病変に対する内視鏡診断における特に新規性・発展性の高い分野として,内視鏡AIおよび超拡大内視鏡があげられる.近年のAIによる画像認識技術の急速な発展に伴い,内視鏡AIの有用性に関する報告が加速度的に増加している.胃癌においてはその検出・診断に加えて深達度評価についても有効性が示されており,診断精度向上や内視鏡診断の質の均てん化に寄与することが期待されている.超拡大内視鏡であるendocytoscopy(EC),共焦点レーザー内視鏡(CLE)は,生体内で非侵襲的かつリアルタイムに細胞レベルの観察を可能とするものであり,内視鏡画像から病理検査に匹敵する組織学的情報を取得する,optical biopsyを具現化する手段として期待が持たれる.内視鏡治療の分野では,非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)の内視鏡治療についてより安全で有効な治療を目指した新たな手法として,浸水下内視鏡的粘膜切除術(UEMR),十二指腸腹腔鏡内視鏡合同手術(D-LECS)が報告されており,従来の内視鏡的粘膜切除術(EMR)/内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)治療に加えて有用な治療選択肢となりつつある.
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