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連載 医療システムの質・効率・公正――医療経済学の新たな展開・Vol.7
DPCデータと包括評価制度
-――これまでとこれから
DPC data and the comprehensive payment system:past and future
伏見 清秀
1
Kiyohide FUSHIMI
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医療政策情報学分野
キーワード:
診断群分類
,
ケースミックス
,
DPC/PDPS
,
様式1
,
EF統合ファイル
Keyword:
診断群分類
,
ケースミックス
,
DPC/PDPS
,
様式1
,
EF統合ファイル
pp.675-680
発行日 2023年8月19日
Published Date 2023/8/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28607675
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Summary
わが国の急性期病院の大部分に適用されているDPC(Diagnosis Procedure Combination)診療報酬支払い制度は,DPC診断群分類,1日当たり定額支払,DPCデータの3要素から構成されている.医療技術の進歩に伴うDPC分類の精緻化では,その構造上分類数の増加が課題となる.CCPマトリックスは傷病名優位の分類構造を維持しつつ,医療経済学的評価を精緻化し,新たな抗がん剤の評価などにも応用可能と考えられる.DPCデータは,患者の入退院情報や診療報酬の算定情報からなり,診断群分類点数や医療機関別係数の設定に利用される重要なデータである.DPCデータは,日々の診療をリアルに反映する医療マイクロデータであり,多施設大規模医療データベースとして,診療プロセスやアウトカムの視点から研究に活用されている.また,個別医療機関の診療実態を表すマクロデータとして,医療提供体制の設計に利用されており,世界でも類を見ない豊富な臨床データベースとして多くの研究成果が発表されている.
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