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特集 HFpEF(左室駆出率が保たれた心不全)の病態と治療
HFpEFとSGLT2阻害薬
SGLT2 inhibitor in the treatment of HFpEF
桑原 宏一郎
1
Koichiro KUWAHARA
1
1信州大学医学部循環器内科
キーワード:
心不全
,
HFpEF(左室駆出率が保たれた心不全)
,
糖尿病
,
SGLT2(sodium-glucose co-transporter-2)阻害薬
,
治療薬
Keyword:
心不全
,
HFpEF(左室駆出率が保たれた心不全)
,
糖尿病
,
SGLT2(sodium-glucose co-transporter-2)阻害薬
,
治療薬
pp.1062-1066
発行日 2023年6月17日
Published Date 2023/6/17
DOI https://doi.org/10.32118/ayu285121062
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SGLT2(sodium-glucose co-transporter-2)阻害薬は糖尿病に対する血糖降下薬として開発されたが,心血管病リスクを有する2型糖尿病患者に対する心不全入院抑制作用が明らかとなった.それに引き続き,SGLT2阻害薬は心機能低下を伴う慢性心不全患者の予後改善効果が明らかとなり,さらに近年,HFpEF(左室駆出率が保たれた心不全)およびHFmrEF(左室駆出率が軽度低下した心不全)を含む慢性心不全患者群への予後改善効果も示された.また,収縮力によらず急性心不全患者に対するSGLT2阻害薬の早期導入による臨床的有効性も示されている.これらの臨床試験の結果を受けて,現在,各国の心不全ガイドラインにおいて,その内容・程度はさまざまではあるものの,SGLT2阻害薬は慢性心不全に対して使用が推奨されている.
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