特集 2型糖尿病の最新治療のために必要な知識
SGLT2阻害薬の思いがけない作用
久米 真司
1
1滋賀医科大学糖尿病内分泌・腎臓内科 学内講師
キーワード:
糖尿病
,
糖尿病血管合併症
,
ケトン
,
心不全
Keyword:
糖尿病
,
糖尿病血管合併症
,
ケトン
,
心不全
pp.49-52
発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.04_0049-0052
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ナトリウム・グルコース共役輸送体2(sodium glucose transporter 2;SGLT2)阻害薬が糖尿病治療薬として臨床応用されるようになり,その有効性に多くの関心が寄せられている。SGLT2阻害薬は腎臓でのブドウ糖再吸収を抑制し,尿中ブドウ糖排泄量を増加させることで,血糖低下をもたらす。この点で,SGLT2阻害薬はこれまでのインスリン分泌促進薬やインスリン抵抗性改善薬とは大きく異なる経口糖尿病薬に位置付けられる。尿路感染症,脱水,ケトアシドーシスといった副作用の懸念もある一方で,血糖降下作用はもちろん体重減少効果への期待もあり,幅広く使用されつつある。また糖尿病合併症に対するSGLT2阻害薬の有効性評価を行った大規模臨床試験の結果も報告され,そこには血糖降下薬として期待していた以上の有益な効果が示されている。「KEY WORDS」糖尿病,糖尿病血管合併症,ケトン,心不全
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