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第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題
リード抗体取得・エンジニアリング技術
【非IgGモダリティ】
低分子抗体
-――VHH, scFv
Fragment antibody
――VHH, scFv
中木戸 誠
1
,
津本 浩平
1
Makoto NAKAKIDO
1
,
Kouhei TSUMOTO
1
1東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻
キーワード:
低分子抗体
,
抗体工学
,
一本鎖抗体(scFv)
,
重鎖抗体可変領域(VHH)
,
キメラ抗原受容体(CAR)発現細胞傷害性T細胞(CTL)
Keyword:
低分子抗体
,
抗体工学
,
一本鎖抗体(scFv)
,
重鎖抗体可変領域(VHH)
,
キメラ抗原受容体(CAR)発現細胞傷害性T細胞(CTL)
pp.893-897
発行日 2023年6月3日
Published Date 2023/6/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28510893
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近年,多くの抗体医薬品が開発されているが,高額な医療コストなどの課題を解決するため,抗体工学によりさまざまな低分子抗体が創製されてきた.代表的な低分子抗体フォーマットとして,一本鎖抗体(scFv)や重鎖抗体可変領域(VHH)抗体などがあり,それぞれ全長IgG抗体と比較して優れた分子特性を有する一方でさまざまな課題がある.抗体工学技術の発展に伴い,それら課題を克服し,医薬品としての開発につながる低分子抗体が徐々に増えてきている.それぞれの分子フォーマットの持つ利点をいかした分子標的薬の開発に加え,細胞療法へと応用されるなど,さまざまな形での活用が拡がってきている.これら研究開発を通じて,目的とする作用機序に鑑みた適切な分子フォーマットの選択により,開発・生産コストを抑えつつ,より多様な医薬品の開発へとつながっていくことが期待される.
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