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第1土曜特集 自律神経のサイエンス
消化管と自律神経
胃電図による消化管自律神経機能の解析
Analysis of gastrointestinal autonomic nervous system by electrogastrography
荒木 信之
1
Nobuyuki ARAKI
1
1千葉大学医学部附属病院脳神経内科,同総合医療教育研修センター
キーワード:
胃電図
,
slow wave(SW)
,
自律神経
Keyword:
胃電図
,
slow wave(SW)
,
自律神経
pp.585-590
発行日 2023年5月6日
Published Date 2023/5/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28506585
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胃壁内に存在するカハールの間質細胞(ICC)が自律的・周期的な脱分極を繰り返し,それが吻側から尾側へ胃神経叢を伝播しており,胃の運動調節を担っていると考えられている.胃電図は,その電気活動を経皮的に測定する低侵襲な評価ツールである.周波数解析によりいくつかのパラメータが知られているが,臨床的に自覚症状や胃運動機能との密接な相関を示すものはなく,臨床応用には至っていない.パーキンソン病においては病早期から胃電図不整を認めることが報告され,神経変性疾患の早期診断というジャンルで活躍する可能性が示された.また近年,より空間分解能に優れた胃電図測定が可能になり,胃の電気活動をターゲットにした治療法も数多く出現してきていることから,臨床応用される日も近づいている.
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