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第1土曜特集 全ゲノム解析に基づく難病のゲノム医学
総論
難病のゲノム医療に向けた現状と展望
Current status and future prospects for genomic medicine of rare(intractable) diseases
濵 由香
1
,
髙橋 祐二
1
,
水澤 英洋
2
Yuka HAMA
1
,
Yuji TAKAHASHI
1
,
Hidehiro MIZUSAWA
2
1国立精神・神経医療研究センター病院脳神経内科
2国立精神・神経医療研究センター病院
キーワード:
難病
,
ゲノム医療
,
全ゲノム解析(WGS)
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
希少・未診断疾患イニシアチブ(IRUD:Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases)
Keyword:
難病
,
ゲノム医療
,
全ゲノム解析(WGS)
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
希少・未診断疾患イニシアチブ(IRUD:Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases)
pp.4-10
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu285014
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難病は原因不明かつ根本的な治療が困難であり,本人や家族の身体的・精神的・経済的負担が大きく,その克服が強く望まれている.ゲノム解析技術の急速な進歩を受けて,難病のゲノム医療への期待が高まっている.英国では2014年に “Genomics England” を開始し,10万ゲノムプロジェクトを完遂した.米国では2016年に “All of US Research Program” が始動し,100万人以上の全ゲノム解析が予定されている.わが国では2019年に,国家戦略として “全ゲノム解析等実行計画” が策定された.家族性疾患のみならず孤発性疾患においてもリスク遺伝子の同定が進んでいる.遺伝学的検査が保険収載され,核酸医薬や遺伝子治療が実現し,ゲノム研究の医療への実装化が進むなかで,医療者のゲノム情報理解の向上,患者・家族・市民への周知啓発,産官学連携や人材育成が求められている.
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