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第1土曜特集 肺高血圧症のすべて――病態研究と治療法の最前線
はじめに
Introduction
波多野 将
1
Masaru HATANO
1
1東京大学医学部附属病院循環器内科,同高度心不全治療センター
pp.325-325
発行日 2023年2月4日
Published Date 2023/2/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28405325
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- Abstract 文献概要
肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)の診断,治療はこの20年間で大きく進歩した.肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)においては,当初はプロスタサイクリン製剤しかなかった治療薬も,エンドセリン受容体拮抗薬,ホスホジエステラーゼ5阻害薬,可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬(リオシグアト),IP受容体アゴニスト(セレキシパグ)などの薬剤が次々と登場し,その予後は劇的に改善した.慢性血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)においても,事実上日本発の治療といってよいバルーン肺動脈形成術(balloon pulmonary angioplasty:BPA)の普及に加え,リオシグアトおよびセレキシパグによる薬物療法の有効性も示され,多くの症例で肺動脈圧の正常化を得ることができるようになっている.
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