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第1土曜特集 肺高血圧症のすべて――病態研究と治療法の最前線
トピックス
肺高血圧症に関わる医療制度
Health care system for management of pulmonary hypertension
波多野 将
1
Masaru HATANO
1
1東京大学医学部附属病院循環器内科,同高度心不全治療センター
キーワード:
高額療養費制度
,
指定難病
,
身体障害者手帳制度
Keyword:
高額療養費制度
,
指定難病
,
身体障害者手帳制度
pp.426-431
発行日 2023年2月4日
Published Date 2023/2/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28405426
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肺高血圧症は肺動脈性肺高血圧症(PAH)にしても慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)にしても,かつては治療抵抗性で予後不良の疾患であった.現在では薬物療法の進歩やバルーン肺動脈形成術(BPA)の普及により,その予後は大きく改善したが,希少疾患のため薬剤費はきわめて高額であり,患者に大きな経済的負担を強いることになる.そこで本稿では,肺高血圧症患者の経済的・精神的負担を軽減し,安心して治療が受けられるための医療制度について解説する.指定難病や身体障害者手帳は患者本人の申請によって認定されるものであるため,患者自身が制度の存在を知らないと不利益を負ってしまうことになる.肺高血圧症診療に携わる医療従事者は,今回紹介する医療制度に精通していただき,対象となる患者に制度の利用を促していただきたい.
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