特集 ここまできた循環器領域の低侵襲治療
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植込み型の補助人工心臓治療
波多野 将
1
Masaru HATANO
1
1東京大学大学院医学系研究科重症心不全治療開発講座
キーワード:
植込み型補助人工心臓
,
遠心ポンプ
,
軸流ポンプ
,
ポンプポケット
,
拍動流
,
連続流
Keyword:
植込み型補助人工心臓
,
遠心ポンプ
,
軸流ポンプ
,
ポンプポケット
,
拍動流
,
連続流
pp.311-315
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_311
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Summary
▪植込み型補助人工心臓(VAD)は2011年から本邦でも使用可能となり,現在EVAHEART,HeartMateⅡ,Jarvik2000の3機種が使用可能である.
▪植込み型VADが使用可能となったことにより,心臓移植待機患者は自宅で移植を待機することが可能となった.
▪植込み型VADには遠心ポンプと軸流ポンプがあり,また,ポンプポケットの作成を必要とするものとしないものがあるが,個々の患者にどの機種が適するかは,ポンプの特性と患者背景を総合的に判断して決定する.
▪HVADやHeartMate3といった新しい機種の植込み型VADも近い将来承認される見通しである.本邦における植込み型VADの2年生存率は90%近くときわめてよいが,新しい機種が承認されればその予後はさらに改善することが期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2018