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第1土曜特集 疾病予防・健康寿命延伸に資する栄養・食生活とは?
持続可能で健康的な食事
和食(日本の食事)と疾病予防・健康寿命延伸
Washoku, traditional food culture of Japan, its nutritional characteristics and health benefit
八谷 寛
1
,
福田 知里
1
Hiroshi YATSUYA
1
,
Chisato FUKUDA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科国際保健医療学・公衆衛生学
キーワード:
和食
,
一汁三菜
,
日本食パターン
,
健康寿命
Keyword:
和食
,
一汁三菜
,
日本食パターン
,
健康寿命
pp.98-103
発行日 2023年1月7日
Published Date 2023/1/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2840198
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日本の伝統的な食文化である “和食” は,白米と汁物+主菜+副菜2点のいわゆる一汁三菜のバランスの取れた食事パターンを特徴とする.魚,豆・豆製品,海藻類,発酵食品に加え,四季折々に収穫できるさまざまな野菜を摂取することができる.これらはω3脂肪酸,イソフラボン,食物繊維,ミネラルやカロテノイドに富むなど栄養価が高く,低カロリーで満腹感を得られる点に特徴がある.旨味成分を含む出汁(だし)を料理のベースとする点も和食の特徴で,その上手な利用により味噌や醬油の使用で多くなりがちな塩分使用量を抑えられる.疫学研究で観察される健康的な日本食パターンの共通の特徴は,魚介類,海藻類,大豆・大豆製品,緑黄色野菜,果物の摂取で,研究によってはいも類,きのこ類,漬物,緑茶,あるいは牛乳・乳製品が加わる.このような特徴を有する日本食パターンと死亡リスク,がん,循環器疾患,認知症などとの関連が日本を代表するコホート研究により報告されている.
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