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第5土曜特集 細胞死のすべて――そのメカニズムと,生命現象・疾患との関わり
さまざまな細胞機能と細胞死
細胞競合を制御する分子機構
Mechanism of cell competition
菅田 浩司
1
,
井垣 達吏
1
Hiroshi KANDA
1
,
Tatsushi IGAKI
1
1京都大学大学院生命科学研究科システム機能学分野
キーワード:
細胞競合
,
ショウジョウバエ
,
細胞死
,
オートファジー
Keyword:
細胞競合
,
ショウジョウバエ
,
細胞死
,
オートファジー
pp.403-408
発行日 2022年10月29日
Published Date 2022/10/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28305403
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性質や状態が異なる同種の細胞が近接した際,細胞間相互作用を介して一方の細胞が細胞死を起こして排除される現象が存在し,細胞競合とよばれている.細胞競合は,①単独で生存可能な変異細胞が野生型細胞に囲まれると排除されるタイプと,②野生型細胞が腫瘍原性細胞に囲まれると排除されるタイプの2種類に大別できる.近年のショウジョウバエ遺伝学を用いた解析から,これら2つのタイプの細胞競合において共通してオートファジーやNF-κB,細胞死誘導因子Hidなどが重要な役割を果たすことがわかってきた.さらに,これらの分子の上流でbZip型転写因子Xrp1が機能することが明らかになり,細胞競合の本質を理解するための重要課題がみえてきた.
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