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増刊号特集 最近のトピックス2020 Clinical Dermatology 2020
2.皮膚疾患の病態
細胞競合が担う皮膚の恒常性維持と老化
Stem cell competition orchestrates skin homeostasis and ageing
松村 寛行
1
,
劉 楠
1
,
西村 栄美
1
Hiroyuki MATSUMURA
1
,
Nan LIU
1
,
Emi K. NISHIMURA
1
1東京医科歯科大学難治疾患研究所幹細胞医学分野
1Department of Stem Cell Biology, Medical Research Institute, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo, Japan
キーワード:
恒常性維持と老化
,
表皮幹細胞
,
細胞競合
,
XVII型コラーゲン
,
COL17A1
Keyword:
恒常性維持と老化
,
表皮幹細胞
,
細胞競合
,
XVII型コラーゲン
,
COL17A1
pp.37-43
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206010
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summary
皮膚は,最大の臓器であり,個体と外界との境界においてバリアとして働き,その生命を維持するうえできわめて重要な役割を果たしている.表皮においては,表皮幹細胞がバリア機能を担う角化細胞を生み出し続け,その新陳代謝と維持における要となっている.しかし,表皮幹細胞の実体や長期に渡って維持される仕組み,さらに皮膚の老化との関連については,いまだ十分には理解されていない.最近,われわれは表皮内で表皮幹細胞同士が互いに競り合い,「細胞競合」と呼ばれる現象を引き起こすことによって,長きにわたり表皮幹細胞が維持されるが,継続的な細胞競合を経て最終的に競合不全をきたすことで,皮膚の老化が顕在化することを見出した.本稿では,われわれの最近の研究成果とその臨床的意義についても紹介したい.
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