Japanese
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特集 脂肪移植の新展開――基礎から臨床へ
脂肪移植による全乳房再建
Fat grafting for total breast reconstruction
武藤 真由
1,2
,
佐武 利彦
3
Mayu MUTO
1,2
,
Toshihiko SATAKE
3
1横浜市立大学附属市民総合医療センター形成外科
2KO CLINIC for antiaging
3富山大学附属病院形成再建外科・美容外科
キーワード:
乳房再建
,
脂肪移植
,
脂肪注入
Keyword:
乳房再建
,
脂肪移植
,
脂肪注入
pp.135-138
発行日 2022年10月8日
Published Date 2022/10/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28302135
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乳房再建の方法は,筋皮弁や穿通枝皮弁に代表される自家組織再建,シリコンブレスト・インプラントを挿入する人工物再建の2種類が保険適用となっており,その2つから選択することが一般的である.しかし自家組織再建は長時間手術が必要で,乳房以外に大きな手術瘢痕ができるなどの欠点があり,また人工物再建はいずれ入れ替え手術が必要であり,被膜拘縮の合併症,そして近年ではブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)の懸念などの欠点がある.そこで新たな選択肢として,脂肪移植による乳房再建が注目されている.本法は,脂肪吸引して得た脂肪の粒一つひとつを組織内に注入し,生着させることで脂肪を移植する方法である.筆者らは,2012年より本法を乳房全切除術後の全乳房再建に用いている.本稿では,その経験について報告する.
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