FORUM グローバルヘルスの現場力・Vol.4
障がい児の療育
-――誰もが大切にされる社会を目指して
公文 和子
1
1シロアムの園
pp.1103-1107
発行日 2022年9月17日
Published Date 2022/9/17
DOI https://doi.org/10.32118/ayu282121103
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グローバルヘルスの視点からの障がい者とは
“障がい” は,自分あるいは自分の家族などが負うまで身近に感じることは難しく,知識として持つ機会も意外と少ないものである.世界保健機関(WHO)によると,世界で約10億人(約15%)に何らかの障がいがあり,約1,900万人が障がいにより機能的に著しい困難を抱えていると推定されている1).低所得国のほうが高所得国より障がい児者の割合が高く,世界の障がい児者の約半数が必要な医療ケアを受けることができず,教育率や雇用率も健常人に比べて圧倒的に低い.これは国際社会が目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」が掲げる “誰一人取り残さない” とはかけ離れた数字である.
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