特集 重症心身障害
「動く重障児」をめぐって
谷口 憲郎
1
1札幌緑花会大倉山学院
pp.665-671
発行日 1971年11月15日
Published Date 1971/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204371
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はじめに
昭和44年1月,中央児童審議会総会は,厚生大臣に大要下記のように上申書を提出した.
「重症心身障害児の周辺障害児対策について」現行の心身障害児の制度体系については,重症心身障害児,重度肢体不自由児および重度精神薄弱児など,それぞれの障害児に対する福祉施策が一応講じられているが,これら障害児の相互の境界線上に位置する障害児,たとえば,肢体不自由の程度は重度ではないが,精神薄弱の程度が重度でかつ異常行動がある児童,精神薄弱の程度は重度ではないが,精神病的な異常行動のある児ら,いわゆる「動く重症児」らの対策が,現実のニードに即応していない面がみられる(以下略)
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