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第5土曜特集 小児医療の最先端
心理社会医学編
小児科医のアドボカシー活動を発展させるために
To develop effective advocacy of pediatricians
余谷 暢之
1
Nobuyuki YOTANI
1
1国立成育医療研究センター総合診療部緩和ケア科
キーワード:
コミュニティ
,
健康課題
,
子ども
,
政策提言
,
Advocacy Guide
Keyword:
コミュニティ
,
健康課題
,
子ども
,
政策提言
,
Advocacy Guide
pp.527-532
発行日 2022年7月30日
Published Date 2022/7/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28205527
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アドボカシー(advocacy)活動は,地域社会における子どもの健康課題に対する効果的なアプローチのひとつとされているが,日本では組織立てて活動できる体制が十分に整備されていない.米国では米国小児科学会(AAP)が中心となって『Advocacy Guide』を作成し,小児科医がアドボカシー活動を行う基盤が整備されている.アドボカシーは変化を必要とする子どもの課題に気づくところからはじまる.課題の気づきは日常の診療のなかにあることも多く,広い視点で考え,多くの人とつながりを持つことで活動が広がっていく.地域社会の規範を変えたり,組織的な政策変更を行ったりするためには,影響力を持つ意思決定者との協働が重要である.意志決定者のモチベーションに配慮し,課題について伝え,個人的かつ継続的に連絡を取り続けることが重要になる.わが国でも小児科医がすくいあげた子どもの声・課題を「こどもまんなか」の地域づくり・政策提言につなげられるような体制整備が望まれる.
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