Japanese
English
第1土曜特集 不眠症──研究・診療の最新知識
不眠症の最新治療
不眠症の新世代治療
New generation treatment of insomnia
鈴木 正泰
1
,
大槻 怜
1
,
金子 宜之
1
Masahiro SUZUKI
1
,
Rei OTSUKI
1
,
Yoshiyuki KANEKO
1
1日本大学医学部精神医学系精神医学分野
キーワード:
反復性経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)
,
体温操作
,
高照度光療法(BLT)
,
不眠症
Keyword:
反復性経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)
,
体温操作
,
高照度光療法(BLT)
,
不眠症
pp.1045-1047
発行日 2022年6月4日
Published Date 2022/6/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu281101045
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
反復性経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)は,多くの身体・神経疾患においてその有効性が示されているが,近年,不眠症への有効性も複数の研究で報告されている.多くの試験では,背外側前頭前野(DLPFC)への低頻度刺激が用いられており,安全性も高いことが確認されている.睡眠と体温変化との間には密接な関連があることから,体温操作による睡眠の質の改善も検討されている.健常人においては体幹部や眼周囲の加温が,不眠症患者においては額部の冷却が睡眠を促進することが報告されている.高照度光療法(BLT)は季節性感情障害の治療法として開発されたが,規則正しい睡眠・覚醒リズムの確立・固定に有用であることから,不眠治療への応用も検討されている.複数の研究のメタ解析にて有効性が確認されるとともに,その効果は照度の強さと相関することが報告されている.本稿では,これらの新しい不眠症治療の開発の現状について概説する.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.