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特集 スポーツ外傷・障害の予防と治療――TOKYO 2020が終了して
アンチ・ドーピングの世界的な取り組み
-――糖質コルチコイドの変更
Global efforts for anti-doping
――the changes on glucocorticoids
鈴木 智弓
1
,
赤間 高雄
2
Satomi SUZUKI
1
,
Takao AKAMA
2
1公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 医療・科学部
2早稲田大学スポーツ科学学術院
キーワード:
アンチ・ドーピング
,
糖質コルチコイド
,
禁止物質
Keyword:
アンチ・ドーピング
,
糖質コルチコイド
,
禁止物質
pp.837-840
発行日 2022年5月21日
Published Date 2022/5/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28108837
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スポーツのアンチ・ドーピングの規則において禁止される物質の分類のひとつに糖質コルチコイドがある.糖質コルチコイドは抗炎症作用,免疫抑制作用を有することから外傷,感染症などへの治療薬として汎用される.スポーツにおいてドーピング禁止物質として定められる糖質コルチコイドの取り扱いが,2022年1月1日より変更された.これまで許可されていた投与方法,たとえば局所への注射使用が禁止されることになる一方で,ウォッシュアウト期間が定められたことにより,競技者に対する治療時期と糖質コルチコイドの投与方法によって,アンチ・ドーピング規則上必要となる手続き(治療使用特例;TUE)が変更されることとなった.本稿では,一般的に医療処置において使用頻度が高い糖質コルチコイドの使用とアンチ・ドーピング規則の対応について解説する.
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