Japanese
English
特集 スポーツ外傷・障害の予防と治療――TOKYO 2020が終了して
パラアスリートの現場における外傷・障害とその他の疾患のマネジメントと予防
-――パラ陸上競技を中心に
Management and prevention of sport injuries and other diseases in the field of para-athletes
山田 睦雄
1
Mutuo YAMADA
1
1流通経済大学スポーツ健康科学部スポーツ健康科学科
キーワード:
Emergency Action Plan(EAP)
,
障がい特性
,
脊髄損傷
,
切断選手
,
暑熱対策
Keyword:
Emergency Action Plan(EAP)
,
障がい特性
,
脊髄損傷
,
切断選手
,
暑熱対策
pp.824-829
発行日 2022年5月21日
Published Date 2022/5/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28108824
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
パラスポーツの外傷・障害のマネジメントにおいて最も大切なのはEmergency Action Plan(EAP)を作成し,それに則って対応することである.パラリンピアンはオリンピアンと異なり障がいの原因となる疾患を有しており,それがスポーツ外傷・障害の原因となる場合がある.外傷・障害の予防に関してもその理解は大切であり,また使用する車いすや義足のパフォーマンスとの関係を考慮した対策も必要である.障害の原因となる疾患を理解することは熱中症の予防にも有効である.とくに上位の脊髄損傷アスリートは発汗の問題や自律神経過反射の問題があり,健常人のようにアイスバスを使用し,飲水をすればよいわけではない.また,切断の選手も体表面積が健常人より少ないため熱放散に影響がある.その他のパラリンピアンにおいても注意しなければならないポイントがある.障がいを持つアスリートとのコミュニケーションを大切にして計画性をもって現場に臨む必要がある.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.