整形トピックス
パラアスリートのマイオカイン研究
西山 一成
1
,
西村 行秀
1
1岩手医科大学リハビリテーション科
pp.870-870
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_870
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運動が健康によいことは古くから知られているが,近年,運動により骨格筋から多数のサイトカインが産生・分泌され,さまざまな疾患の予防や健康増進に関与することが明らかとなった.これらのサイトカインは「マイオカイン」と総称される.Interleukin(IL)-6は代表的なマイオカインで,その働きは多岐にわたり,中でも糖脂質代謝にかかわることがよく知られている.脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor:BDNF)は神経細胞の発生や成長,維持,修復に働き,記憶や情動,さらには糖代謝にも関与する.血漿IL-6濃度は,運動の強度および時間,さらに動員される骨格筋の筋量に依存し増加する.またアドレナリンや体温の関与も報告されている.
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