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特集 スポーツ外傷・障害の予防と治療――TOKYO 2020が終了して
成長期におけるスポーツ外傷の予防
-――原点回帰
Youth sports injury prevention
――Go back to the basics
島 洋祐
1
Yosuke SHIMA
1
1国家公務員共済組合連合会北陸病院整形外科
キーワード:
成長期
,
スポーツ外傷
,
予防
,
初期治療
,
早期の専門化
Keyword:
成長期
,
スポーツ外傷
,
予防
,
初期治療
,
早期の専門化
pp.806-811
発行日 2022年5月21日
Published Date 2022/5/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28108806
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子どもたちを取り巻く社会的環境の変化に伴い,子どもたちのスポーツとの関わり方も変わってきている.競技開始年齢がどんどん低年齢化し,早期の専門化によるスポーツ外傷や心理面に与えるリスクが懸念されるようになっている.スポーツ外傷予防への取り組みは大人になってからではなく成長期からはじめるべきであり,子どもたちの健全な成長と発達を支えるために不可欠なものである.スポーツ外傷予防はさまざまな観点からスポーツ外傷に至るリスク因子を洗い出し,それらを修正していく地道な作業が必要とされる.スポーツ外傷予防を適切に行うためには,選手・保護者・指導者・医療関係者だけでなく,属する社会全体においてその重要性を認識し,できることを考え,実践する行動力が求められる.また外傷が発生した場合には,基本的な応急処置を軽視せず,エビデンスに基づいた適切な初期治療を行うことで,外傷による被害を最小限にし,再受傷を予防することが可能となり,これも重要な予防への取り組みとなる.
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