Japanese
English
第1土曜特集 喘息の発症メカニズムと治療・管理
病態
アレルギー性炎症における好酸球の役割
The role of eosinophils in allergic inflammation
富澤 宏基
1
,
植木 重治
1
Hiroki TOMIZAWA
1
,
Shigeharu UEKI
1
1秋田大学大学院医学系研究科総合診療・検査診断学講座
キーワード:
アレルギー
,
好酸球
,
細胞外トラップ
,
喘息
,
組織障害
Keyword:
アレルギー
,
好酸球
,
細胞外トラップ
,
喘息
,
組織障害
pp.26-30
発行日 2022年4月2日
Published Date 2022/4/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2810126
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多くのアレルギー性疾患や寄生虫感染症において,好酸球は組織に過剰に集積する主要な炎症細胞ということになる.しかし,この2つのコンテクストにおいて,好酸球の役割は組織障害をもたらすのか生態防御に働くのかという一見相反したものになる.疾患の病態を理解することが重要であり,好酸球による病的な組織障害を適切に評価し,必要に応じて介入することがホメオスタシスを正常化する戦略になる.近年,好酸球そのものや2型炎症を標的とした分子標的薬が登場し,従来の治療でもコントロール不良であった難治性の好酸球性炎症性疾患の治療は新たな局面を迎えている.本稿では局所において好酸球が炎症を惹起する流れを概説し,アレルギー性炎症を中心に最新の知見も紹介する.
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