連載 COVID-19診療の最前線から――現場の医師による報告・Vol.13
COVID-19患者の宿泊療養
大澤 良介
1
Ryosuke OSAWA
1
1亀田総合病院感染症科
pp.1261-1266
発行日 2022年3月19日
Published Date 2022/3/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu280121261
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POINT
⃝新型コロナウイルス感染者の宿泊療養は,限りある医療資源を重症者や重症化リスクのある者に重点的に配分し,自宅療養での家庭内感染を防ぐために重要な医療政策である.
⃝宿泊施設の従業員と地域住民の理解,感染管理専門家による施設内のゾーニングと宿泊療養の運営に関わるスタッフへの感染予防策の教育,行政職員と宿泊施設の従業員の協力,地域の医療施設や消防との連携のどれが欠けても宿泊療養は成り立たず,また,行政の強力なリーダーシップが成功に必須である.
⃝今後の流行に向けて,宿泊療養施設のさらなる効率的な利用を目指し,また,多くの施設で中和抗体薬が使用できるような体制を構築すべきである.
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