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特集 熱傷治療の進歩
遊離皮弁による熱傷後瘢痕拘縮形成術の実際
Reconstruction of burn scar contracture deformity using free flap transfer
松峯 元
1
Hajime MATSUMINE
1
1東京女子医科大学八千代医療センター形成外科
キーワード:
熱傷後瘢痕拘縮
,
遊離皮弁
,
鼠径皮弁
,
前外側大腿皮弁
,
マイクロサージャリー
Keyword:
熱傷後瘢痕拘縮
,
遊離皮弁
,
鼠径皮弁
,
前外側大腿皮弁
,
マイクロサージャリー
pp.1231-1236
発行日 2022年3月19日
Published Date 2022/3/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu280121231
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深達性熱傷創の炎症が遷延することにより生じる異常瘢痕は,時として関節可動範囲を著しく制限する熱傷後瘢痕拘縮へと進展していく.高度な熱傷後瘢痕拘縮の外科的治療においては十分な拘縮ラインの解除と,それに続いて生じる皮膚欠損に健常皮膚を補充することが必須となるが,頸部や四肢関節面などの再建には植皮術よりも柔軟な組織再建が可能である皮弁移植術が再拘縮回避の点から優れている.鼠径皮弁,前外側大腿皮弁に代表される遊離皮弁移植術による熱傷後瘢痕拘縮の再建は,顕微鏡下で微小血管吻合を行う比較的難易度の高いマイクロサージャリー技術が必須である一方,移植組織のサイズ,厚さ,デザインの調整が容易であり,患者のQOL(quality of life)を大幅に改善する有効な術式である.
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