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第1土曜特集 発展する脳卒中診療の最前線
脳卒中診断の進歩
脳梗塞画像診断の最新動向
Recent trends in acute ischemic stroke imaging
井上 学
1
Manabu INOUE
1
1国立循環器病研究センター脳血管内科/脳卒中集中治療科
キーワード:
CT
,
MRI
,
再灌流療法
,
虚血性コア
,
ペナンブラ
,
灌流画像(PWI)
Keyword:
CT
,
MRI
,
再灌流療法
,
虚血性コア
,
ペナンブラ
,
灌流画像(PWI)
pp.992-999
発行日 2022年3月5日
Published Date 2022/3/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28010992
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現代の脳梗塞の画像診断は多様化した,あるいはしていたといっても過言ではない.しかしコロナ禍により感染対策の観点からMRIの使用が制限される傾向もみられ,CTを中心とした脳卒中の画像診断が見直されてきた印象がある.脳卒中診療はとにかく早期診断・早期治療に尽きるわけであり,現在,脳卒中医が治療対象としている画像病変は不可逆的な虚血性コアではなく,可逆的なペナンブラ領域である.急性期脳梗塞に対して,アルテプラーゼ静注療法(iv tPA)に加え機械的血栓回収療法(MT)が劇的な治療効果をみせるなかで,いかにサルベージ可能な脳組織を判別し,再灌流療法に持ち込むかが重要である.また,虚血性コアを判定/測量することは再灌流療法の安全性につながり,ペナンブラを同時評価することで従来の治療時間枠を最大24時間まで拡大することが可能になっている.本稿では通常の頭部CTや頭部MRIに加え,造影灌流画像検査や人工知能(AI)を使用したソフトの紹介など,最新の脳梗塞画像診断について触れたい.
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