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特集 ウイルスを創る,ウイルスを視る
ウイルス粒子の形成過程を視る
-――ライブセルイメージングシステムを用いた高病原性ウイルス細胞内動態の解明
Revealing the intracellular dynamics of highly pathogenic viruses using live-cell imaging system
髙松 由基
1
Yuki TAKAMATSU
1
1国立感染症研究所ウイルス第一部,長崎大学熱帯医学研究所ウイルス学分野
キーワード:
ライブセルイメージング
,
エボラウイルス(EBOV)
,
ヌクレオカプシド(NC)
,
細胞内動態
Keyword:
ライブセルイメージング
,
エボラウイルス(EBOV)
,
ヌクレオカプシド(NC)
,
細胞内動態
pp.926-932
発行日 2022年2月26日
Published Date 2022/2/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28009926
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多くのウイルスは1μmに満たないサイズであり,その形態や動態を知るためには特別なデバイスを必要とする.ウイルスの形成過程を視るうえで最もメジャーな電子顕微鏡解析はx,y,zの三次元情報を取得することで,ウイルスや介在する宿主因子の形態に関する重要な局面を可視化してきた.しかし,ウイルス感染細胞では時間経過とともにダイナミックな変化が生じており,そのライフサイクルを理解するためには経時的な観察も重要である.この時間軸を含む三~四次元解析を得意とするデバイスとしてライブセルイメージング顕微鏡がある.本稿では,高病原性ウイルスの細胞内動態を解析する方法として,感染性ウイルスを用いたライブセルイメージングに加えて,その分子機構を解析するためのタンパク質発現系を用いた非感染性ライブセルイメージングシステムの実例を示す.さらに細胞内動態解析を用いた応用研究の可能性についても紹介させていただく.
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