Japanese
English
解説
細胞周期における後戻りのメカニズム
The mechanism underlying cell cycle reversal
小長谷 有美
1
Konagaya Yumi
1
1理化学研究所生命機能科学研究センター定量的細胞運命決定研究チーム
キーワード:
細胞周期
,
G1/Sチェックポイント
,
ライブセルイメージング
Keyword:
細胞周期
,
G1/Sチェックポイント
,
ライブセルイメージング
pp.619-624
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201989
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細胞は主にG1期において細胞増殖シグナルを感知し,S期へと進行するかG1期にとどまるかの選択を行っている。そしてG1/S期の進行は,サイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)-Rb-E2Fのシグナル伝達経路によって制御される。CDK2-Rb-E2Fはポジティブフィードバック回路を形成するため,Rb-E2Fはオン/オフスイッチとして働き,一度E2Fが活性化されるとS期への進行が決定すると考えられてきた。しかし,今回ライブセルイメージングなどを用いて筆者らが行った研究1)から,G1期において分子的中間状態が存在し,細胞は可逆的にG1/S期の進行を後戻りできることが明らかになった。
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