Japanese
English
第1土曜特集 小児・AYAがんの最前線
小児・AYAがんに対する陽子線治療
Proton beam therapy for pediatric cancer and adolescent and young adult(AYA)cancer
副島 俊典
1
,
福光 延吉
1
,
出水 祐介
1
Toshinori SOEJIMA
1
,
Nobuyoshi FUKUMITSU
1
,
Yusuke DEMIZU
1
1兵庫県立粒子線医療センター附属神戸陽子線センター
キーワード:
陽子線治療
,
吸収性スペーサー
,
卵巣移動術
,
全脳全脊髄照射(CSI)
Keyword:
陽子線治療
,
吸収性スペーサー
,
卵巣移動術
,
全脳全脊髄照射(CSI)
pp.98-102
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2800198
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小児の陽子線治療は2016年に診療報酬改定で保険収載がなされ,以後急速に陽子線治療で照射する患者数が増加している.陽子線治療では少ない線量が照射される領域も減らすことができるので,二次がんの発生率を減少させることが期待されている.陽子線治療の技術革新としてはスキャニング照射が広く実施されるようになっており,高線量率照射(FLASH)などの研究が期待されてきている.また,照射の線量分布改善のためのスペーサー挿入術や妊孕性温存のための卵巣移動術なども普及してきており,患者に恩恵を与えられるようになってきている.最も陽子線治療が有用と考えられる全脳全脊髄照射(CSI)に関してもいろいろな知見が得られてきている.AYA(思春期・若年成人)世代のがんにおいても陽子線治療は有効な治療法であり,陽子線治療の有用性を広報し,1人でも多くの患者が恩恵を受けられるようにすべきと考えられる.
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