綜説
小児・AYA世代の腫瘍に対する陽子線治療診療ガイドライン
櫻井 英幸
1,2
,
水本 斉志
1,2
1筑波大学医学医療系放射線腫瘍学
2筑波大学陽子線医学利用研究センター
キーワード:
小児がん
,
AYA世代
,
放射線治療
,
陽子線治療
,
晩期有害事象
Keyword:
小児がん
,
AYA世代
,
放射線治療
,
陽子線治療
,
晩期有害事象
pp.45-50
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001160
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日本放射線腫瘍学会および日本小児血液・がん学会を中心として作成・出版された『小児・AYA世代の腫瘍に対する陽子線治療診療ガイドライン2019年版』1)について概説する.ガイドラインは,まず総論として,「小児・AYA世代のがんと陽子線治療」と題して,疾患の特異性と陽子線治療の役割や問題点に触れ,医学物理学的研究,二次がん発症,費用対効果に関するシステマティックレビューの結果を記載した.各論部分では,小児特有の疾患として,髄芽腫,上衣腫,頭蓋咽頭腫,頭蓋内胚細胞腫瘍などの脳腫瘍,横紋筋肉腫,神経芽腫,骨肉腫,Ewing肉腫ファミリー腫瘍,脊索腫,軟骨肉腫などの固形腫瘍についてのシステマティックレビューの結果を提示するとともに推奨度を示した.今後の小児がん診療における医療者からの情報提供や患者の意思決定に利用されることが期待される.
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