Japanese
English
TOPICS 社会医学
大切な人を介護した経験は「人生会議」実施に関連する
-――「人生の最終段階における医療に関する意識調査」の分析から
Experience of caring for a loved one linked to valuable end-of-life discussions
羽成 恭子
1,2
,
杉山 雄大
1,3,4
,
田宮 菜奈子
1,3
Kyoko HANARI
1,2
,
Takehiro SUGIYAMA
1,3,4
,
Nanako TAMIYA
1,3
1筑波大学ヘルスサービス開発研究センター
2日野原記念ピースハウス病院
3筑波大学医学医療系ヘルスサービスリサーチ分野
4国立国際医療研究センター研究所糖尿病情報センター医療政策研究室
pp.809-810
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27908809
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人生会議の促進を目指して
日本は高齢多死社会を迎え,人生の最終段階の医療やケアの重要性が高まっている.人生の最終段階において,どのような医療やケアの提供を求めるのかを,あらかじめ家族や医療介護提供者と繰り返し話し合っておくと,自身の希望がかないやすくなるとされており1,2),厚生労働省はこのような話し合いの取り組みに “人生会議” という愛称を与えている3).人生の最終段階の医療やケアに関する話し合いを促進するために,話し合いの促進要因や障壁となる要因を探索することは重要である.先行研究では,大切な人との死別経験と,人生の最終段階の医療に関する話し合いを行うこととの間に正の関連があることが示唆されていたが4),その根拠については示されておらず,また,身近な人への介護と自身の人生の最終段階の医療に関する話し合いとの関連を探索した研究は認められなかった.そこで,日本の一般国民を対象として,人生の最終段階の医療やケアに関する話し合いを行うことにはどのような要因が関連するのか,大切な人に対する介護経験の有無も含めた研究を行った.
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