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連載 いま知っておきたい最新の臨床検査――身近な疾患を先端技術で診断・Vol.14
ウイルス核酸多項目同時検出
Simultaneous detection of multiple virus genome
福地 邦彦
1
Kunihiko FUKUCHI
1
1昭和医療技術専門学校
キーワード:
ハイブリダイゼーション
,
Multiplex PCR
,
nested PCR
,
融解曲線分析
Keyword:
ハイブリダイゼーション
,
Multiplex PCR
,
nested PCR
,
融解曲線分析
pp.726-733
発行日 2021年8月21日
Published Date 2021/8/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27807726
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◎ウイルス感染の診断の日常検査には,ウイルスは培養が困難なため,主に抗体を測定する血清学的診断が主に利用されてきた.現在,免疫学的手法を利用したイムノクロマト法が導入され,インフルエンザウイルス抗原など可能なものについては,臨床現場において短時間で検出可能となった.ウイルスゲノム核酸の検出のために,ハイブリダイゼーションとPCRが導入された.とくにPCRにより特異度高く,かつ高感度にウイルスの存在を証明することが可能となった.最近,検体中に含まれる可能性のある複数種のウイルスゲノムを同時に検出するための条件を整えたシステムが利用可能となった.本法は,核酸抽出,RT-PCR,1stPCR,nested PCR,融解曲線分析による判定を一パックで自動的に行うシステムであり,呼吸器感染原因となる複数のウイルスの存在を定性的に判定する.
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