シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編
B型肝炎ウイルス
阿部 賢治
1
Kenji ABE
1
1国立予防衛生研究所感染病理部
キーワード:
B型肝炎ウイルス
,
nested PCR
,
不顕性感染
Keyword:
B型肝炎ウイルス
,
nested PCR
,
不顕性感染
pp.836-842
発行日 1996年7月15日
Published Date 1996/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902977
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はじめに
B型肝炎ウイルス(HBV)感染症の診断は,血球凝集反応やELISA法などによる免疫血清学的手法でHBV関連抗原・抗体を検出することにより容易に可能である.PCR法は,その目的によって血清や組織からのHBV-DNAの高感度検出法として,またHBV遺伝子の変異と肝炎の病態解明の手段として用いられる.したがって,HBVの血清診断に際しては,その目的に応じて最適な方法を使い分けることがまず重要である.本稿では,PCR法によるHBV遺伝子の検出法と,その診断的意義について述べる.
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