Japanese
English
特集 不妊治療の現状と課題
女性患者に対するがん・生殖医療の最新技術
Up-to-date oncofertility care for female patients
黄 海鵬
1
,
髙井 泰
1
Haipeng HUANG
1
,
Yasushi TAKAI
1
1埼玉医科大学総合医療センター産婦人科
キーワード:
がん・生殖医療
,
ランダムスタート法
,
PPOS
,
性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト
,
人工卵巣
Keyword:
がん・生殖医療
,
ランダムスタート法
,
PPOS
,
性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト
,
人工卵巣
pp.705-710
発行日 2021年8月21日
Published Date 2021/8/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27807705
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がん・生殖医療において妊孕性温存を希望する女性患者にはさまざまな治療が提供されうるが,ガイドラインなどに基づき,①確立された治療,②議論の余地のある治療,③研究段階の治療,の3種類に分類される.確立された治療では胚凍結,卵子凍結,卵巣組織凍結・自家移植があるが,本稿では胚や卵子を得るための卵巣刺激法の最新技術をとり上げた.ランダムスタート法やDuoStim法では性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アンタゴニストを併用し,短期間の卵巣刺激で良好な採卵成績が得られるようになった.さらに,安価な黄体ホルモンを併用した卵巣刺激法(PPOS)も近年普及しつつある.議論の余地のある治療では,GnRHアゴニスト製剤による卵巣保護や卵巣移動術・卵巣遮蔽に関して,欧州臨床腫瘍学会(ESMO)や欧州生殖医学会(ESHRE)のガイドラインを引用し,最新の推奨を紹介した.研究段階の治療としては,原始卵胞の体外培養や体外成熟,人工卵巣,生殖幹細胞,化学療法に対する細胞保護製剤について概説した.
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